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スパゲッティは作るのが簡単で良いですね。

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東京たべある記

 さて、イタリア人というとどういう印象が浮かぶでしょうか?四六時中女性を口説いている?はい、その通りです。はっきり言っていい加減で頼りにならない奴が多かったのですが、こと食に関してはとても頼りになる奴らだったのです。

 今回は世界の有名都市の中で、その食事の不味さでは定評のあるロンドンで、しげPがインド料理の次に見つけた一条の光の話をしたいと思います。

 しげPの当事下宿していた所は、朝食付きと朝食なしを選ぶことができました。朝食は「あった方が良いな」で、日本にいた時にさほど考えずに朝食付きを選んだのですが、これが大きな間違いでした。

朝食付きとはいえ、朝食とはパン、シリアル、牛乳、オレンジジュース、以上、であったからです。

 このパンも味も素っ気もないもので、シリアルもレーズンなどはもちろん入っていないシンプルなものでした。シリアル自体、日本で食べたことがないものでしたが、美味いものもあることは知っていました。

 しかしそこにあったものは喩えて言えば、かけうどんで、うどん自体も美味しくない、といったものでした。

 ちなみに食事は地下室に食堂があったのですが、そこで利用している学生は自分以外誰もいませんでした。このレベルならそうなるでしょう。ちなみに自分も翌月から朝食なしを選びました。


 さて、朝食に買うヨーグルトやパンを探し求めていくうちにイギリスのスーパーについても少しづつ分かってきました。

 まず、「マークス・アンド・スペンサー」。かなり高級なスーパーで値段も高いですが、なかなか美味しい物が揃っていました。日本でいうと「成城石井」や「紀伊国屋」といった感じでしょうか。

 電子レンジでチンするだけのものもなかなかです。ライスのついたカレーをよく食べた記憶があります。ただ値段も普通のスーパーの倍くらいなので、毎日行くという感じではありません。

 そして、街中にあったのが「セインズベリー」というスーパー。こちらは庶民的な店でどこも混んでいました。

 とある日、確かにロンドン在住一週間目くらいにセインズベリーの中でスパゲッティを見た時、「パスタなら作れる」と思いました。そして、パスタの値段を見て再度驚きます。

 当事、日本でも人気のあったブイトーニのスパゲッティが1袋100円もしないのです。確か60円くらいでした。トマトの缶詰も50円以下です。

 後日、ロンドンに長い日本人に聞くと「食材は日本の半額」 「レストランは日本の倍」と言われました。ざっくりしていますが、かなり実態に近い言葉と思います。

 ただ、当事はパスタはミートソースの缶詰を温めて食べたことがあったくらいで、トマト缶を料理するなどいう芸当はできません。

 結局トマトソースにマッシュルームなどの入ったそのまま使える瓶詰めのパスタソースを買ったのですが、こちらは日本と同様かそれよりも高い感じでした。

 とはいえ、下宿に戻り総額500円ほどでまずまず美味いパスタが食べられた時は、毎日これを食べていれば死ぬことはないな。と思いました。


 ちなみにロンドンのイタリア料理事情ですが、それはひどいものでした。1駅に1つくらいは確実にあるのですが、高い、不味いで閉口しました。なにしろ、麺がゆで過ぎな上に味付けも適当ですから、一度行ったくらいで二度と行きませんでした。

 いや、どこかに小旅行した際にうっかりイタリアンに入ってしてひどい思いをしたことはありましたが。


 さて、冒頭のイタリア人の話ですが、リアルに四六時中女性を口説いているのはびっくりしました。そういう噂は聞いていましたが、作り話で大げさに言っているだけと思ったのですがリアルな話だったのです。

 入学して何日目かの昼時にイタリア人の優男風の同級生が「公園に行こう」と言って、皆を誘って学校前にあった「グリーン・パーク」に行ったのですが、国籍、そして容姿すら関係なくクラスメートの女性を褒めているのです。

彼を除いたイタリア人男性以外は、全員が大きな衝撃を受けたようでした。

彼は、2週間後にはスイス人の女性と恋人関係になっていましたが、その早さには呆れました。


 そんな奴なので自分は距離を置いていたのですが、彼の評価が一変する出来事がありました。自分が、家でパスタを作り出した話を友人としていると、そいつが話に割り込んできたのです。

そして、いくつかのパスタソースの名をあげ、美味いからこれを食べろと命令口調で言うのです。

 半信半疑でそいつのいうパスタソースを買って食べたら、本当に美味でした。「イタリア人は食に関しては信頼できる」と思いました。

 また、後日、そいつに学校近くにある美味しいサンドイッチを食べられる店に連れていってもらいました。バケットにチーズとハムを入れてオーブンで焼くシンプルなものですが、こちらも大変美味です。チーズのトロケ具合が最高でした。

 彼が、「単なる女好きの遊び人」から「女好きの遊び人だが、食べ物に関しては信頼できる」に変わった瞬間でした。

 さて、この店を知ってから昼はほとんどこれを食べていたのですが、店員もイタリア人でした。ロンドンに住んでいるのに、片言しか英語を話せないのが不思議でしたが、このサンドイッチは今でもふと食べたいなと思うくらいの味でした。